烏に単衣は似合わない あまり好みじゃなかった感想

感想
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阿部智里さんの「烏に単衣は似合わない」を読みました。
もともと読み物の好みが似通っている友人に勧められたのがきっかけです。
率直に言うと好みじゃありませんでした。とても残念…。

ネタバレ気にせず感想、ざっと書いていきます。未読の方は要注意!

宮廷ミステリファンタジー

ジャンルとしては宮廷物に分類されます。
空想上の世界で、宮廷内の権力争いを絡めつつちょっとした恋愛も繰り広げられます。

イメージとしては小野不由美「十二国記」を軽いテイストにして色恋沙汰を押し出してきた感じです。
十二国記は文句なく面白いので沢山の人に読んで欲しいです。


さて、烏に単衣は似合わないですが…。
宮廷物というとある種の歴史物っぽくなるし、専用の宮廷用語とかちょいちょい出てきますよね。
なので文章を読むのが苦手な人には読みにくいはずですが、この小説はかなり読みやすいです。
1ページに対する文字数が少ないです。昔の時代小説がこれでもかと1ページを真っ黒く埋め尽くしていくのに対し、軽い軽い!!
サクサク読めてしまいます。

またセリフが多いです。かなりの部分が会話で成り立っています。
おかげでそれぞれの登場人物の特徴は掴みやすく、かつテンポもいいので気持ちがいい。

ただ、これを良しとするかどうかは読み手次第かな…。
私としては、このテーマ・設定ならもっとどっしり重厚に書いてもらった方が楽しめます…。
軽やかさが売りで、普段活字を読まない人にも受け入れられやすいんだろうけど。
それならラノベとして発刊して欲しいです。というか、内容的にもそっちの方が良いと思います。
ハードカバーで出すなら、もっと重量が欲しいです。

不思議な主人公

この話、あせび(主人公)が不思議ちゃんなんです。
読んでいて、どうして彼女の視点のまま物語が進むんだろう?ってくらい主人公向きじゃない(笑)

最終的にはどうしてあせびが主人公だったか「なるほどね」と納得する形ではあるんですがね。
不思議ちゃんのあせびを取り巻く脇役たちですが、こちらもザ・王道ってくらいキャラが立ってる人が多いです。
でもザ・王道の割に深みが足らない気がする…。
みんな私は真剣なの!っていう割に抜けてるし、性格が良いような悪いようなよくわからない感じで気持ちがわるいです。

以下ネタバレ含みます。

しかも最後にあせびがある種の黒幕として幕を閉じますよね。
これが個人的には気に入らない!!

まず、あせび運良すぎでしょ! あれだけの些細な行動でこんな大きな結果がでる?!それなら、もっと芽が出なかった種がまかれてるはず…。どれだけ毎日フラグたてて生きてるの…。

次に、最後あせびが悪い感じだけど、ドロドロした宮中なんでしょ! みんなこの位の出来事予想しなよ! 実際、若様があせび=したたか=妃にぴったりって判断したっていいじゃない。あせびの性質はある意味かなり魅力だよ?!切り捨てるの?!

最後に、若様わかってたなら最初から行動しなよ!有能なふりして無能なんじゃないの?! あせびを上手く使えばいいのに!覚悟足りないんじゃないの!

読み終わって感じたのは…


一応ミステリ要素もあるし、謎が沢山出てきますが、理知的に解ける話ではありません。
あくまでミステリ要素のある宮廷ファンタジーです。
最初、ミステリとして真剣に読んで失敗しました。もっと気楽に読むものです。

世界観や設定はとても良いです。
文句なしに文学少女をときめかせる要素が盛りだくさんです!
私も文学「少女」時代ならもっと純粋に楽しめたと思うと残念です。30越えには青臭さが辛い…。
あと、登場人物がちょっと…。みんな覚悟が足りないというか…。
命のやり取りをする宮廷権力争いで、「奴は甘くないぞ。油断するな。」と言っているのに「ごめん、本当は優しい奴なんだ…。いい奴なんだよ…。」ってひっくり返してくる感じ。読んでるこちらが心配になるほどみんな抜けてる・甘い!

私はもっと殺伐とした宮廷争いの方が好きです。

ちなみにコミカライズにもなっています。人気なんですね~
原作の小説は好みじゃなかったけど、マンガならいけるかな?今度読んでみます。

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こそぶろ