【ファンタジー小説感想】RDGレッドデータガール

感想
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物凄く久しぶりにファンタジー小説を読みました。
読んだのはレッドデータガールという、アニメ化もされた有名なお話。
簡単に感想書いておきます。

あらすじ

凄く簡単にあらすじを。

主人公は修験道にゆかりのある神社に住む「泉水子」。
山奥住まいな上に大人しい性格で、変わり者とみられることも。
しかし、本人に自覚はないが「姫神」の凄い力を秘めている。
そんな泉水子の「姫神」を巡る物語!

と言った感じです。

ストーリー展開

本編6冊+番外編1冊の合計7冊が出ています。
本編は一貫して泉水子ちゃん中心の成長ストーリー。

最初はびっくりするくらい内気で気弱な泉水子ちゃんですが、巻を追うごとに少しづつですが変わっていきます。
それは内面的な成長が大きく、泉水子ちゃんの特殊能力が強くなるとかそういった展開ではありません。
泉水子ちゃんの能力は初っ端から最強です。
ただ、内面の成長により、その力を御せるようになっていきます。
いやー、つよ可愛いです!


また、ヒーロー役・深行くんとの関係性にも注目です。
泉水子ちゃんは基本的に守られヒロインなので、当然ヒーロー役は重要です。
最初は険悪な2人ですが、当然、徐々にいい感じになっていきます。
その過程が面白いことに、露骨なラブは入ってきません。
ほんのりとしたラブは入るけど、とてもじゃないけどラブストーリーには遠いです。


そして、物語は中途半端なところで終わります(笑)
本番を控えた前夜祭で終わる感じです。
でもそれがいい! 
この先の泉水子ちゃんにはとんでもない出来事が沢山待っているはずなのにね!
泉子ちゃんの未来は無限大ということでしょうか?

各キャラへ思ったこと

各キャラへの覚書

泉水子ちゃん
まさに守られヒロインの極致。
「姫神」にぴったりの和服の似合う見た目に、大人しい性格です。
しかし実は強い! でも自分からガンガンは行かない!行けない!
周りが勝手に守ってくれる(でも実はその必要はないかもしれない…)女の子です。
最近は「分かりやすく強い」「ポジティブ」「静より動」のヒロインが多い中で、全然そっちタイプじゃない泉水子ちゃんですが、私はかなり好きです。
何なら1巻時点の、何にも出来ない女の子状態でひたすら守られる展開も読みたかった(笑)

深行くん
ヒーロー枠ですね。
顔が良く、何でもできる、しかし特出してずば抜けた才能はない(らしい)、泉水子ちゃんの守り役です。
深行くん、泉水子ちゃんといい感じなのに、それらしい独白が一切なかったのが印象的です。

宗田三兄弟
泉水子ちゃんの友人の三つ子です。
真響さんは、今どきの正統派ヒロインと言った感じですね。
美人で強くてハキハキしていて、たまに弱い。泉水子ちゃんの対となるキャラかな?
真夏くん・真澄くんは…イマイチつかめません。
キャラとしては真澄くんが一番面白いですね。




全体を通しての感想(ネタバレ有)

こんなに弱々しい女の子が主人公で大丈夫?と最初は不安になります。
が、大丈夫でした!
いい感じに成長してくれますし、なんなら周りの人間関係と主人公の内気さが良くかみ合っていました。
ただ、物語が「チーム姫神」結成で終わってしまうので、その先がとても気になります。
なにせ世界遺産への登録はまだだし、人類滅亡問題も未解決のままです。
色々な伏線が散りばめらていたように感じましたが、その多くは未回収のままです。
回収しきれなかったのか?する気もないのか?未来へ放り投げたのか? どれでしょうね…。
泉水子ちゃんが真に活躍するのは数年後のはず…でも著者荻原さんは書かないだろうな…。

活躍見たいけどなぁ。
世界の行く末も気になるし。
良いサブキャラも沢山いたから、サイドストーリーももっと読んでみたいし。

こんな感じに無限の未来を読者に想像させてくれる点は◎です!

また、個人的に一番良かったのは、ラブが出しゃばらなかった点です。
いや、本当に良かった。
「ファンタジーだと思って読んだら途中で愛憎劇にシフトした」とか勘弁してほしいですもん。
ファンタジー小説に多大なラブは不要・邪魔だと思っているので、すごく良かったです。
ラブが読みたいならラブストーリー読みますから。
ファンタジー小説にはファンタジーして欲しいです。
泉水子ちゃんと深行くんは、ほんのり恋が香る程度で、それくらいでちょうど良かったです。
安心して(?)ファンタジー小説として読めました。



主人公が大活躍して、世界をかけて悪と戦い、メリハリの付いたストーリーが展開される、話ではありません(笑)
そういった意味では読みにくく、難しいファンタジー小説かもしれません…。
が、著者荻原さんらしいテイストが出ていて、荻原ファンなら大満足のシリーズだと思います。


感想
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