最終話です。第3話は48分32秒~。
第2話は表面上は奇麗に終わりましたが、貴樹君が重大な問題を抱えていることが判明しました。
物語はどのような結末を迎えるのでしょうか?
※ちなみに各話の感想はこちらです。【第1話感想】【第2話感想】
あらすじ
東京で社会人となった貴樹君は、ただひたすら仕事に追われる日々を過ごしていた。

3年間付き合っていた女性からは「1000回もメールをやりとりして、たぶん心は1センチくらいしか近づけませんでした」と言われフラれてしまう。貴樹君も自分自身の葛藤から会社を辞める。貴樹君の心はあの中学生の雪の夜以来ずっと、明里ちゃんを追い掛け続けていたのだった。
ある日、貴樹君はふと桜を見に外に出かける。踏切に差し掛かかると前方から一人の女性が歩いてくる。踏切内ですれ違う瞬間、2人は何かを感じ取る。
踏切を渡り立ち止まり、貴樹君と彼女がゆっくりと振り返った瞬間、電車が2人の視界をふさいだ。列車が通り過ぎると、そこに彼女の姿はなかった…。
感想&考察
部屋でプログラミングをする貴樹君。そして、女の子からの電話を無視する貴樹君。
都会に行って、変わってしまったのね…
その後、明里ちゃんが登場!第1話よりもかなり大人っぽくなっています。左手の薬指に指輪が光っています!
そしてさらに!貴樹君との中学生の時にチューした記憶を思い返してます!
ついに貴樹君と結婚するのか!と期待に胸が膨らみます!!
貴樹君のシーンに切り替わります。
離職証明書がチラッと映っているので、(52分36秒)仕事は辞めたんだろうな…と切なくなりました。
52分47秒で眼鏡をかけた女の子から別れ話を切り出されてしまいました。
そうか、明里ちゃんと結婚するから、身辺整理をしているのか…最低だけど、おめでとう!
その後、貴樹君が暗い声でナレーションを続けます。
東京で3年間真剣に仕事に打ち込み、ある朝「真剣で切実だった思いがきれいに失われ」会社を辞めたことが分かったところで、
55分45秒~
山崎まさよしの名曲「One more time,One more chance」が急に鳴り響き、映画のタイトルでもある「秒速5センチメートル」の文字が映し出されます。
その後は、短いカットのシーンが続きます。この映画が推理小説であれば、言わば「謎解き」「各種伏線回収」のシーンの詰め合わせ!
このカットシーンには実に様々な情報が詰め込まれていました。第1部~第3部及びこのカットシーンで気になった点については別記事にまとめました。
最終的に貴樹君は明里ちゃんと再会することなく物語は終わってしまいました。
夫は「何て悲しい終わり方だ…」と嘆いていましたが…
個人的には「貴樹君の自爆」としか思えませんでした。
手紙もメールも送らず、何も連絡しない状態で、待ち続けることが出来るほど女の子は甘い存在ではないです。
そもそも、二人は付き合ってもいませんから、「待ち続ける」という表現が間違いですね。
時代を感じるシーン
過去のシーンの挿入のため、数は少なめでした。
52分
120分のカセットテープ!!
56分40秒
手紙の郵便番号が5桁!
間違い探し
時間 | 対象物 | 間違い | 正解? |
52分34秒 | ビール缶 | Aashi | Asahi |
52分45秒 | 携帯電話 | WILLOOM | WILLCOM |
52分45秒 | auのアドレス | ezwev.ne.jp | ezweb.ne.jp |
53分16秒 | ティッシュ | SCOTTO | SCOTTIE |
54分59秒 | コンビニの雑誌 | Windows vasta サニー損保 | vista ソニー損保 |
55分24秒 | 看板 | ITO YOKODO | ITO YOKADO |
55分37秒 | コンビニの雑誌 | Reel Design 芸術新潮 | Real Design 芸術新湖 |

まだありそうですが、(特に55分37秒のコンビニの雑誌のシーン)とりあえず見つけた分だけ。
細部への拘りに、とてつもない監督の作品への愛を感じます。
総評
「恐ろしい話」「バッドエンドが辛い」など、巷には様々な感想が溢れていますが、前にも書きましたが「貴樹君の自業自得」を感じる映画でした。子供達にはしっかりと恋愛の仕方を教えていこうと思います!
映画の内容はともかく、画の奇麗さ・情景を彩るタイミングでの音楽の挿入・時代背景などの細部への拘りなど、とても楽しむことが出来た映画でした!
見てよかった度:☆☆☆☆(映像・音楽は非常に奇麗でした)
また見たい度:☆☆(間違い探しをするために何回も見てしまったので)
子どもと見たい度:☆(この映画が理解出来るのは大学生以上じゃないかな?)